扇形機関庫 ~保存機関車紹介~

全国各地に保存されている機関車(特に蒸気機関車)を紹介します

C57 189

2020年3月末で閉館した、加悦SL広場に保存されていた C57 189。

2019年11月に訪問した時の写真です。

塗装が浮いています。保存状態はお世辞にも良いとは言えません。

 

キャブ周り。サビでひどい状態です。

 

加悦SL広場が閉館となった現在は、ボランティアの「NPO法人 加悦鐵道保存会」が指定管理者となって、維持管理をしているようです。

 


現在はどのような状態なのかわかりませんが、後世まで継承されると良いと思います。

 

 

写真の C57 189 は、昭和21年(1946)に三菱重工で製造され、新津機関区に新製配置された機関車です。その後、直江津や豊岡へと転属しますが再び新津へ戻り昭和46年(1971)に廃車となりました。

加悦町には昭和48年(1973)に静態保存展示用としてやってきました。

C57 は貴婦人の愛称で呼ばれる蒸気機関車で、全部で201両が製造されました。189号機は戦後に製造された3次形に分類されます。

 

 

C11 40

福知山駅前に保存されているC11。
転車台ごと保存されています。

福知山は鉄道の要衝地。蒸気機関車ではC54が最後に集結した土地ですね。

 

C50 154

三重県鈴鹿国定公園内にある観音山公園の駐車場に併設されている「機関車広場」で保存展示されています。

屋根がかけられていて保存状態は良さそうです。

腕木式信号機も一緒に展示されていて良い雰囲気です。

 

 

保存場所から少し北にある ゲストホテル「関ロッジ」には 20系客車 ナハネ20 2237 が保存されています。かつて国民宿舎だった頃には宿泊可能だったようですが、現在は解体予定として残っている状況のようです。

seki-lodge.com

D51 499

津市(三重県)の偕楽公園に保存されているD51鳥取機関区時代に取り付けられた後藤式除煙板(G-3)が独特の形状で、ドイツの蒸気機関車を連想させます。
晩年は奈良機関区に転属し、紀勢線や関西線、参宮線で活躍しました。

独特の形態の除煙板(デフレクター)の様子がよくわかります

 

日付 摘要
昭和16年 2月 1日 鷹取工場で落成
昭和16 2月10日 新製配置 糸崎
昭和18年10月 1日 広島
昭和18年12月15日 糸崎
昭和25年 8月13日 鳥取
昭和28年12月10日 後藤式集煙装置取り付け
昭和29年12月22日 重油併燃装置取り付け
昭和32年 7月 9日 後藤式除煙板(G-3)取り付け
昭和33年 9月17日 福知山
昭和47年 亀山
昭和47年 奈良
昭和48年 9月18日 廃車(奈良)

C58 51

三重県松阪市の中部台運動公園に保存されている C58 51。

駐車場に展示されていて、鉄骨が組まれているけど屋根や壁はありません。

昭和13年川崎車輌製で、新製配置は奈良機関区。昭和37年に亀山機関区の所属となり、紀勢本線参宮線をはじめ関西本線草津線などで活躍し、昭和46年9月30日に引退しました。

引退後、松阪公園に保存展示されていたようですが、平成3年に中部台運動公園に移転したそうです。(平成31年3月訪問)

 

D51 1

蒸気機関車の代表格であるデゴイチことD51型蒸気機関車

その1号機は京都鉄道博物館に保存されています。

同じく京都鉄道博物館に保存されている 200号機 とは随分と形態が異なります。

D51 1

100号機まで(正確には1~85号機と91~100号機)はボイラー上に煙突から給水加熱器、砂箱までを一体化したカバーで覆っていて、その形態から ナメクジ とも呼ばれる形態をしています。中でも22・23号機はこのカバーが運転台まで及んでいることから 大ナメクジ とか スーパーナメクジ などとも呼ばれています。

この1号機も、保存当初は動態保存機でしたが、昭和61年に除籍され静態保存機になっています。共に保存されている200号機は動態保存機で、現在は山口線で SL山口号 として活躍中です。

C55 1

C55 1

私の最も好きな蒸気機関車である C55。

系譜からいうと C57 の姉貴分にあたる機関車です。

というより、C57 63 として製造が進められていた機関車が、改良箇所が多かったため新形式となったという経緯がありますから、まさに姉貴ですね。

巷では C57 を ❝貴婦人❞ なんて呼ぶようですが、個人的には C55 の方が ❝貴婦人❞ と呼ぶにふさわしいと思っているほどです。

動輪は C55はスマートで繊細な印象を与えるスポーク動輪ですが、C57 ではボックス動輪が採用さました。性能的な差はよくわかりませんが、なんとなく ボックス動輪 の方が、大根足に見えるんですよねぇ(笑

20~40号機の21両が流線型で登場したというのも好きな理由の1つかもしれません。

 

C55 1 は昭和10年川崎車輌製。梅小路機関車館(当時)に保存された当初は動態保存機だったようですが、後に除籍されて現在は静態保存気になっています。

C55 の保存機は全国に7両しかありません。